オーストラリアに医薬品を持ち込みたい場合の注意点

オーストラリアは世界でも最も検疫が厳しい国のひとつです。
薬も食べ物や植物などと同様に検疫の対象となるので正しい条件を把握することが大切です。
サイトによっては、薬をすべて申請してくださいと記入されているところもありますが、風邪薬、胃薬、頭痛薬、湿布、酔い止め、アレルギーの薬程度でしたら申請は必要ありません。また、オーストラリアは虫が多いので、虫刺され用のかゆみ止めも持ち込むことをお勧めします。
ただし、同じかゆみ止めでも液体の場合は、手荷物と一緒に入れておくと液体制限で空港移動の途中で没収になるため、必ずスーツケースに入れて預けるようにしましょう。
申請なしで持ち込める薬、申請しなければならない薬などここではしっかり説明をしていきます。

日本からオーストラリアに薬を持ち込める条件

オーストラリア入国時の薬の持ち込みルール
自分自身または家族以外で利用する目的の薬や医療機器を持ち込まない事
処方薬に関しては、処方箋を持参するか、または何をどの程度持参しているかを明記したかかりつけ医師からのレターを持参すること
どういった薬なのか、その成分は何なのかわかるようにするため、薬や医療機器のパッケージは、剥がしたりせずそのままにしておくこと
3ヵ月以上に及ぶ量の薬は持ち込まない
入国時に申告が必要な薬を事前にチェックし、入国時に申告すること
成長ホルモン剤など人や動物に影響を及ぼすものを含む注射の持ち込みは、特別な許可が必要。インシュリンなどは除く。

もし入国の際に、薬に関して聞かれましたら、風邪薬は「Cold medicine」、胃薬は「medicine for stomachache」、頭痛薬は「Headache tablets」と言う事をどこかに書き留めておくか、頭に入れておきましょう。また、パッケージやラベルはそのままにして薬の成分が分かるようにしておいてください。分からない事は遠慮なく弊社にお問合せ下さい。

事前の持ち込み許可が必要な場合:
以下に該当する物質や医薬品をオーストラリアで渡航中携帯するには、許可が必要です。Drug Control Sectionへ連絡をとり、その指示にお従いください。
お問合せ先(メール):Drug Control Section : DCS@health.gov.au

• アナボリック/アンドロジェニック作用の物質(テストステロン、DHEAなど)
• 中絶薬(ミフェプリストン、RU486など)
• サリドマイド
• 人・動物由来成分を含む注射剤 (ハイゼントラ、クレキサンなど、ただしインシュリンを除く)
• 選手やスポーツ関係者が、ホルモンやペプチド成分を含む医薬品を持ち込む場合
• 3か月分以上の医薬品服用分を持ち込む場合
持ち込み禁止の物質・医薬品:
• アミノフェナゾンやアミドピリン、アミノピリン、dipyrone(メタミゾール)
• アミグダリン/レートリル
• 大麻ならびに大麻派生品

3か月分以上の薬を持ち込むためには

3ヵ月以上の量を持ち込まなければならない時は、事前に医師による英語の簡単な処方または病状についてのお手紙があると良いです。3ヵ月以上のお薬を持参する場合は、飛行機内で渡される入国カードに必ず申請薬があることを書いてください。
また、オーストラリアで登録をしている医師からTherapeutic Goods Administrationという部署への許可申請が必要です。日本の医師から英語での診断書があると尚更良いです。
現地で購入できる薬であれば申請は通らないという情報を記載しているサイトもあるようですが、そういった話は聞きませんのでご安心ください。薬自体の分量などは日本と現地オーストラリアでは微妙に違ったりしますので、日本で処方された呑み慣れたお薬を申請してください。

薬を違法に持ち込んでしまった場合の罰則規定

10年の懲役または最大で420,000(3300万円)の罰金
ビザの取り消し
ビザの申請制限
次に入国する時にかなり面倒な検疫を受けることになる(記録が残るため)

このようにかなり厳しい罰則が設けられているため、

現地での薬の購入方法

オーストラリアでは普通の薬局でも調剤薬局でもChemist またはPharmacyという言い方をします。日本で馴染みのドラッグストア(Drugstore)は北米を中心とするアメリカでよく使われますが、イギリスなどヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドではケミストChemistと言います。 ケミストに入ってお薬を見ているとだいたい店員さんに「Can I help you?」と優しく声をかけてくれます。
片言の英語でも、探している薬を携帯でGoogle検索をして英語に直して店員さんに見せたりすると、とっても親切にお薬を探してくれます。また現地医師からの処方箋がある場合、処方箋を渡すとお薬を準備してくれます。
薬の購入レシートは保持してください。後日、海外保険で薬代がクレームできることもあります。

オーストラリアで購入可能な薬

Codral(風邪薬)

この風邪薬は日中用と夜用で別のカプセルが入っているというのが特徴です。
日本の多くの風邪薬もそうであるように眠くなる成分が入っていますが、夜用のカプセルにしか含まれていないため授業中や車の運転などの際にも安心です。

Mylanta(胃薬)

白いどろりとした液体タイプと噛んで服用するタブレットタイプの2種類が存在する胃薬です。
胃酸の分泌を抑えて食べすぎや胸やけに効果があります。効果は同じものなので、服用しやすいほうを選んでください。

DEEP HEAT(湿布)

ねん挫などで使用する湿布では、このDEEP HEATというシリーズが良く売られています。
値段は10ドル前後で様々なサイズのものが用意されていますが、日本のものと比べて値段が高く感じるかもしれません。
同じ効能でチューブに入ったタイプのものも用意されているため、頻繁に使用したい場合にはこちらを購入するとよいでしょう。

Tea Tree Oil(かゆみ止め)

虫が多いオーストラリアではかゆみ止めは必需品です。
最初は日本から持ち込んだものを使用するほうがよいですが、長期滞在の場合にはどうしても薬がなくなってしまうため現地のものを購入する必要があります。
Tea Tree Oilは抗菌作用が特徴のオイルタイプの塗り薬です。オーストラリアで広く用いられているものであるため、まずはこちらを試すことをおすすめします。

まとめ

海外で予測していなかった事故や体調不良、歯の痛みは起きることがあります。海外の病院は予約制のため、すぐに医師の予約が取れないことも多々あります。
そういった時に早期に自分である程度対応ができるように事前に頭痛薬(痛み止めも兼用されている)、風邪薬、胃薬を準備すること、そして海外保険には加入することをお勧めしております。特にオーストラリアの歯科は保険外ですので、海外保険に入っていると高額な治療費を心配せずに現地で治療を受けることができます。質問がありましたら現地の病院事情に詳しい私どもに遠慮なくお知らせください。

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